ニュース・日記

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風通信113

2017/08/07(Mon)
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長く生きていると、
どうにも説明のつかないことが、いくつかある。
たしかに自分としては「本当のこと」なんだが、
人に話をしても分かってくれないし、それどころか、
体調悪かったんじゃない? と心配される始末だ。

そんな話です。

30年くらい前、僕は柳川に住んでいた。
北原白秋で有名な水郷柳川です。
鉄筋のアパートの3階が住まいで、
建物の前に砂利が敷き詰められた広場があり、
そこが駐車場になっていた。
仕事から帰宅した僕はいつもの場所に車を止めた。
19時頃だったけれど、まだ暗くなっていなかったから、
おそらく季節は夏だったのだろう。
ドアをバタンと閉めて、何気なく3階の自宅を見た。
すると、屋上から3メートルくらいのところに、
玉蜀黍のような形状で、両端がすぼまった、
ちょうどラグビーボールを細くしたような
筒型のモノが光の粒を発しながら浮かんでいた。
小さな水銀灯の塊みたいで、
現在のLEDの集積のような感じなんです。
全長5メートルくらいはあったかと思う。
僕は心の中で「あ、UFOだ!」と思い、何度も見直した。
確かに、浮かんでいるんです。
なぜかそうしたのか分からないんだけれど、
いや、たぶんその事実を家族に伝え、
一緒に確認しようとしたんだろう、僕は3階に駆け上がって
「今、UFOを見た!」というと、家族は誰一人取り合ってくれない。
とにもかくにも、僕はもう一度駐車場に戻って、
同じように見上げると、そこには深いスミレ色の空に
小さな星が輝きはじめていただけだった。

もうひとつ。
と言っても、これは単に勘違いなんだろうけど。
これは10年くらい前の、やはり薄暮の頃。

地下鉄の室見駅の前に西日本シティ銀行の室見支店がある。
ATMのブースに入ろうとした僕は、銀行の横に路駐した。
入口は国道202号線に面していて、
僕は車を出て、正面の入口に向かって歩きはじめ、
何気なく車の走る向かい側を見たときのことです。
そこには202号線を挟んで、室見駅の入口がある。
ビルの一角が駅への出入口になっていて、
帰宅を急ぐ人々が階段を上ってきていた。
ビルから道路に通じる緩やかなスロープに、
どこかで見たことのある一人の人物を発見したのです。
大きめの白いズボンと黒い棒タイと白いジャケット。
髪も真っ白で、同じく真っ白な髭を豊かに蓄えている。
おまけにクラーク・ケントみたいな(分かります?)黒縁の眼鏡。
白い杖を付いて、ビクとも動かずそこに立っていた。
しばらく見つめていましたね、僕は。
彼はじっと動かず一点を見つめているように思えた。
おまけに顔は心なしか微笑んでいるようにも見えた。
僕は、「あ、カーネル・サンダースがいる!」と思ったのでした。

この話にもオチはない。
もちろんのことだけれど、ブースから出て来たときには、
カーネル・サンダースは消えていた。

明日は、アントンのクルーと一献。
みんなに、こういう説明の付かないことはないかと
話題を振ってみようかと思うが、
きっと「ナイ、ナイ! そんなこと」
という現実的な言葉が返ってくるだけだろう。
それだけならまだしも、肴にされて笑われるだけだろうな。

残暑厳しい日々。
今日は、立秋だね、  。
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