ニュース・日記
『もうひとりのシェイクスピア』の監督は、
ローランド・エメリッヒで、
日本で言えば、佐藤純弥みたいに、
柄の大きな作品を作る映像作家だと認識していた。
だから16世紀のイングランドの俯瞰的映像など、
予想したとおりの出来映えです。
原題は「匿名」で、狙いはやはり、
シェイクスピアの別人説を描きたかったものと思う。
しかし、内実はどうにもフォーカスがぼやけていて、
充分に描ききれなかったような気がする。
まあね、政治的に派手さはないけれど面白い時代ではあるし、
特に「エセックスの叛乱」とかいろいろあるから、
それを描かすにはいられなかったとは思う。
真の作者と目されるオックスフォード伯は
その中心円の中にいたことは事実だろうから。
終わってみると、
当時の権力抗争、貴族間の人間関係ばかりが目立って、
肝心の別人説に対しては既成のこととして、
中途半端な政治劇が描かれるだけである。
プランタジネット朝最後のイングランド国王『リチャード3世』を
描いた作品もロバート・セシルへの当てこすりだった、
なんていう解釈はあまりにも表層過ぎてしらけてしまった。
と、ここまで書いて、気付きました。
たぶん歴史的事項を理解していないと、
関係性が分かりにくいのですね、この映画は。
どうして『ロミオとジュリエット』を書くことができたのか、
『ハムレット』の素材は何から得たのか。
作品にそってシーンを作ってくれればボヤケなかっただろう。
もっともね、それだけだと、もったいないし、
映画としての面白みも半減するかもしれないけれど。
あれやこれやで、終わりました(笑)
ローランド・エメリッヒで、
日本で言えば、佐藤純弥みたいに、
柄の大きな作品を作る映像作家だと認識していた。
だから16世紀のイングランドの俯瞰的映像など、
予想したとおりの出来映えです。
原題は「匿名」で、狙いはやはり、
シェイクスピアの別人説を描きたかったものと思う。
しかし、内実はどうにもフォーカスがぼやけていて、
充分に描ききれなかったような気がする。
まあね、政治的に派手さはないけれど面白い時代ではあるし、
特に「エセックスの叛乱」とかいろいろあるから、
それを描かすにはいられなかったとは思う。
真の作者と目されるオックスフォード伯は
その中心円の中にいたことは事実だろうから。
終わってみると、
当時の権力抗争、貴族間の人間関係ばかりが目立って、
肝心の別人説に対しては既成のこととして、
中途半端な政治劇が描かれるだけである。
プランタジネット朝最後のイングランド国王『リチャード3世』を
描いた作品もロバート・セシルへの当てこすりだった、
なんていう解釈はあまりにも表層過ぎてしらけてしまった。
と、ここまで書いて、気付きました。
たぶん歴史的事項を理解していないと、
関係性が分かりにくいのですね、この映画は。
どうして『ロミオとジュリエット』を書くことができたのか、
『ハムレット』の素材は何から得たのか。
作品にそってシーンを作ってくれればボヤケなかっただろう。
もっともね、それだけだと、もったいないし、
映画としての面白みも半減するかもしれないけれど。
あれやこれやで、終わりました(笑)