ニュース・日記

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風通信109

2017/07/22(Sat)
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どこかで書いたことがあるけれど、
僕は、新婚まもない叔父の家で、
新しく叔母となった人(書き方が難しいですね)
が持っていた“A Hard Day's Night”を聴いてから、
完全無欠な(というのも変だけど)ビートルズ・マニアになった。
中学生の頃の僕を知っている人は、
たぶん、僕とビートルズは切り離して語ることはできない。
(実際のそう言われたことがあります)
だから、(という接続詞も変だけれど)ローリング・ストーンズは
ほとんど聴かなかった。
なんだか、ストーンズとビートルズって、
正反対な感じだったんです。
優等生と劣等生?
それなりに洗練されたなコーラスと、
ワイルドなギターサウンド?

今聴くと、まあ、なんというか、
甲乙つけがたいというか、どちらも本当にいいんだよね。
それぞれの良さがあって。
その当時、ビートルズだって、
やんちゃな音楽好きの少年たちという意味では(というか)
一皮剥けばストーンズと変わらなかったと思う。

ロン・ハワードが監督した
“ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK The Touring Years”
昨年、劇場に懸かった作品が、もうWOWOWで放映された。
観ましたよ、もちろん。
あの時、いちばんに観に行った後輩の大森が、
「なんだか、オジサンばかりでしたよ」と言ったので、
そういうお前だってオジサンだろ、という言葉を飲み込みながら、
結局は劇場に行けなかった作品です。
ロン・ハワードさんなので、
「ドキュメンタリー映画」としての勘所は押さえていて、
インタビューの人選も抜かりなく、僕は愉しみました。

一方、今年のWOWOWでは、ストーンズが取り上げられていて、
たぶん、レジェンドとなると思われる
「キューバ公演」をはじめとする貴重な4番組が順次放映された。
1995年、東芝EMIスタジオのアコースティックのレコーディングは、
ライブ盤『ストリップト』へと結実するものだけど、
観ていて本当に楽しかった。なにより、
この人たちが音楽をする歓びの中に生きていることを
感じられたからなんですね。
たしか、ミック・ジャガーは、
20代の頃に、40代になってプール付きの家で過ごすなんて
ロックをする人間じゃない、というようなことを言っていたと
記憶している。たぶん、その言葉には、
ロック音楽の社会的な意味が背後にあったと思う。
でもね、彼が、たとえば現在、プール付きどころか、
プライベートビーチを有する豪邸に住んでいたとしても、
それは結果としてそうだけなのであって、
その本質は、ただの音楽好きの少年が中年になり、
そして老年を迎えただけ(といっては失礼だけど)のような気がする。
愛や平和や、世界への呼びかけは見事になし。
(いや、根底にはあったかもしれないけれど)

ビートルズの音楽性は、半世紀が経っても、
その音楽の女神に愛されたような多彩な豊穣さは、減衰することはない。
でも、結局のところ、すごく下世話な言い方になるけれど、
ビートルズは、仲良くなかったのだろうな。
ストーンズのライブ映像を見ていて、彼らは仲がいいなぁと思った次第。
いや、案外大事なことなんだよね。
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