ニュース・日記

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私の休日

2012/07/23(Mon)
7月になってから「熊」のポポーワをやっている亀岡です。

先月のこと。私は「熊」の台本と、大好きな村上春樹のIQ84を持って
天神のベローチェに出かけました。
誰にも邪魔されない、私の休日。ゆったりとした午後。

しかし、隣から聞こえてきた男性2人組の会話。

男A「だからね、もう怨念とかからは解放されたいんよね。
   そういう人間の怨念はもういや」
男B「うーん」
男A「ホントに怨念はこわい」

あんたもだいぶ怖いわ。
悩んでるならカフェじゃなくてお祓いにいけ。
しかし、ここで会話は終わらない。

男B「昔は障がいを持った赤ちゃんとかは、
   ここここここここここ殺されたりしたんでしょうねえ」

・・・が酷い。
3年F組DJ先生でもここまではできないだろう。
ダメだ。IQ84に集中できない…!!春樹先生!!

男A「あの。お願いというか、お聞きしたいことがあって」
男B「なに?」
男A「その携帯借りてうちに電話かけると何百円くらいかかるかな?」
男B「はははは払わんでいいよ」
男A「家のシャッター閉めてもらおうと思って。
   これどうやって使うの?使ったことないから。
   スピーカーらしきものがないんだけど、
   どこに向かって話したらいいの?」


これがトドメとなり私の集中力は完全に切れました。
こうして私の休日は終わった。
しかしなんとかIQ84は読み進めることが出来たし、
その日、「熊」の台詞もぎりぎり入りました。

水曜やります。来てください。
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風通信13

2012/07/21(Sat)
風通信 |
実は(というほどのことでもないのですが)、
僕は、人前でしゃべることが好きではない。
でも、生きているとどうしてもそういう状況に遭遇するわけで、
必要に応じて、恥ずかしながら話さねばならないときもあるのです。

昨年の13回公演『桜の園』の時は、
ちょうど会場の「ぽんプラザ」空調の切り替え時期と重なっていた。
あ、つまり、冷房から暖房へと切り替える時らしかったのですが、
空調は暖房になりますと連絡を受けた。
気温は暖房には早すぎる時期だったのに、決まりだからということでね。
ちょうど、高校で、暑いにも関わらず、冬服に切り替える時期だから、
全員冬服にして、という感じと言えば分かってもらえるだろうか。
どうも、『公』というのは、四角四面で情がない。

で、送風にしましょうということになった。

2時間余りの休憩なしの芝居である。
灯体からはかなりの熱が出る。というわけで、
舞監から、お客さんに注意を呼びかけてもらいたいという要請があった。
暑さのため、気分が悪くなったら、申し出てくれと前説をして欲しいというのだ。
まあ、仕方がない。
これも仕事の内である。
上演のたびごとに、愚にもつかない話をしたわけですね。

それが、前説のはじまり・・・。

『水曜劇場』は、芝居の上演もさることながら、
上演し続けることで、
福岡の文化状況に風を創り出そうという、
ささやかな願いがある。
だから、
それを足を運んで下さったお客さんに伝えたいと考え、
前説を入れることにした。
苦手なのにです。
『桜の園』で出来たのだしさ。

ところが、2ヵ月も続けると、
話すことがないのですね、前説で。
思いあまって、
劇団員の東と栃原にそれぞれやってもらったのだが、
どうも、彼らは、真面目すぎて、話がお堅い。
人間が真面目だと、そういうことになるという典型。
せっかくの喜劇(笑劇)が前説で緊張されたら、それはそれで困る。
一方、僕は、どちらかというと不真面目な人間だから、
それを地のまま出すと、お客さんの顰蹙を買うことになる。
その案配というか、さじ加減というか、バランスというか、
それなりの緊張と解放の兼ね合いがなかなか難しい。

来週も、前説をするのだろうなぁ。
制作の矢野にでもさせようかと思うが、
そんなことを言ったら、
「ワタシ、アントン、ヤメマス」とでも言いかねないから、出来ない。

さてさて。

7月25日、水曜日。
20時から、岩井、亀岡、そして久々の川中で、上演します。
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風通信12

2012/07/06(Fri)
風通信 |
『水曜劇場』7月公演が、4日、スタートしました。
今回から、木戸銭有りです。
・・・観客は、6人。
まぁ、ですね、多い方が良いに決まってるけど、
それはそれでなかなか魅力的な人数だと思う。

岩井と亀岡は台詞外しまくりで、
演出としては、「やんぬるかな」なんだけど、
芝居そのものは、心理が裏打ちされているから、
十分に見応えのある芝居だった。
面白いのですね、これが。
僕らの持ち味である、上質な雰囲気を残しながら、
生身の人間のリアルさが表現されいる芝居で、
35分の短編ながら、福岡のような演劇辺境都市では
そんなに見られない種類の作品だと思った次第。

このところ、梅雨の真っ盛りで雨続き。
毎年のように繰り返される被害、人命も失われます。
僕らは時として自然を前になすすべを知らない。
たぶんですが、そのような儚さの認識は、
日本文化の基本的イデアのひとつにもなっています。
しかしそれと同時に、失われたものに対する敬意と、
脆さと隣り合わせに生きている世界にありながら、
それでもなお生き生きと生き続けることへの静かな決意、
そういった前向きの精神性もあるはずだと思うわけです。

もうすぐ、夏だから。

春は光の中で生まれ、秋は風が運んでくる。
そして、夏は、
深い緑の遠い山並みの向こうに、夏の空があり、
入道雲が光を受けて白く輝く。
そんなふうに夏の扉が開かれます。

今日も、どんよりとした梅雨の空。
空気は重く、肌にまといつくようだった。
でもね、車を走らせているときに見上げた背振山系の山々が深く霞み、
その奥に、夏の空が見えたんです。

夏は近い。
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7月になりました!

2012/07/01(Sun)
6月の水曜劇場にご来場いただいた皆様ありがとうございました。



さて、7月は日替わり公演です。

ポポーワ役の陶野さんは、今月はお休みになります。
(6月はお疲れ様でした。)
ルカーは毎回替わる予定で、私は4日のみとなります。
ポポーワ役が替って、また違った『熊』になっています。
皆様、ご期待ください。


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個人的に、この土日に遠征して
『桜の園』『薮原検校』『温室』と観劇のはしごをしてきました。
いい2日間でした。

さあ、水曜日に向けて切り替えです。

川中
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