ニュース・日記

ニュース・日記

風通信25

2012/11/25(Sun)
風通信 |
僕の使用しているスマートホンのメインのディスプレイは
4.8インチである。
かなり、大きい、と思う。
しかし、いざメールなどで文字を打とうとすると、
キーボード部分がその半分になり、なかなかやっかいである。
ケータイとそれほど違いはないと言うなかれ。
問題は、その感度の良さにある。
指先でタップするので、「S」を打つつもりが、「A」を触っているのです。
つまり、「そうです」が「あおうであう」になるという
意味不明の文が連なることになるのです。
打ってしまって、一瞬、
自分が何を書いたのか分からなくなる。
別に、僕の指が、まあ少しは無骨かもしれないが、
人よりデカイというわけでもないと思うのだが。

バイブルには、
「あなたの出会う苦しみは、
 世界のどこかで誰かがいつか直面しているものと同じだ。
 だから、あなただけが苦しいのではない。」
という意味の言葉があるそうだ。
なにも、聖書を持ち出すまでもないが、
きっと僕と同じように、打つのに悩んでいる人がいるに違いない、
そう確信した僕は、ドコモショップに向かった。
解消する方法があるはずだ。

自動扉が開くと、
満面の笑みを浮かべて、ドコモレディが来る。
満面の笑みを浮かべられても困る。
別に、新しく買い換えようというわけはないのだ。
事情を説明すると、「ああ、なるほどですね、はい、はい」と言いながら、
こういものがあります、とタッチペンが置いてある棚に向かった。
確かに、ありました。
でも、一種類しかなく黒いただの棒である。
「・・・」
すると、満面の笑みを浮かべている彼女が一瞬顔を曇らせて、
僕にそっと近づいて、心持ち声のトーンを下げ、
「コジマデンキとかヤマダデンキには、いろいろありますよ」と言うではないか。
つまり、それはベストデンキとか、デオデオでもあるという意味らしいのだが、
思わず、僕も小声になって、「あ、ありがとう」と言ってしまっていた。
「じゃ、」というと、僕は自動扉に向かう。
その背中に、彼女は明るく、大きな声で「ありがとうございました!」と言っていた。
ある意味、親切ですね、うん。

その足で、コジマデンキに向かいました。
そして、スマホアクセサリーのコーナーに行って、
ハタと立ち止まってしまった。
「多すぎる・・・」
どれを買っていいのか迷うくらいたくさんのタッチペンがぶら下がっている。
とりあえず、価格を確かめてみると、
1000円から3000円くらいまで、取りそろえてある。
それが高いのか安いのか、
あるいはそんなものなのか、判断がつかない。
ともあれ、それしかないのだから仕方がない。
どこに違いがあるかというと、主に長さのようだ。
つまり、5センチくらいのものからボールペンくらいのものまで。
ちょっとは考えましたよ。
自民党と民主党の違いを考えるくらいは。
でも、言うまでもなく、どこに違いがあるかよく分からない。
結論からいうと、
5センチくらいの短いのを購入。
スマホに指すと、携帯ストラップみたいに見えるし、
不必要に長くもなく、
それなりにおしゃれであるし、値段も最安値。うふふ。
(だけど、1000円といったら、
 吉野家の牛丼並が、3杯食べられる価格ですよね)
・・・開けてみると、
ただの金属の棒(もちろんコーティングはしてあります)の先に、
ポニョポニョという感じで、ゴムが付いている。
それをディスプレイのしかるべき場所にタップすれば、
それが指の代わりになる仕組みらしい。
中に何か入っているという感じでもない。
早速、使ってみた。。。素晴らしい。
実にスムーズに、かつ素速く打てるのである。
誰かにメールしたかったが、思いつく人もいなかったので。
練習だけで終わってしまった。

問題は、2回目に使うときに起きた。

劇団の制作の矢野にメールをしていたときのことだ。
ちゃんと打っているのに、
メインディスプレイの画面が、勝手にdマーケットやdメニューに飛ぶのだ。
ありゃ? と思って、再度やり直し。
うまくいったと思ったら、再び繰り返し。
原因が分からず、またちょっとしたパニックに陥りそうになった。
そして、僕は豁然と理解したのです。
ははぁ〜ん。
短いから、使っている内に、手の平の他の部分が、
勝手にディスプレイのどこかに触っているということをネ。
ヤレヤレ。
つまり、長いとそのことを回避できるというわけなのである。
でもねぇ、まさか、買い換えるわけにもいかず、
それ以来気を付けて、手をなるべく画面から放して、
タッチペンの先だけでタップするように心がけている。
感度が良いのは良いのだが、良すぎるのもどうかと思う。
そして、タッチペンの長いのが、
不必要な構造なのでもないということも分かった。

とまあ、こんなくだらないことを書き続けていると、
我ながら、つくづく情けなくなってくる。
また、アントンって、どういう劇団と思われてしまいそうだから、
ここいらで止めるべし(笑)
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風通信24

2012/11/24(Sat)
風通信 |
ケータイをスマホに換えて2ヵ月目に、
道路に落として、画面にヒビを入れた。
ケータイも何度も落としたが、そういうことはなかった。
ヤレヤレである。
で、そのままにもしておけず、とりあえず、
ドコモショップに行ったのです。

「どうされましたァ」と優しい顔で声をかけられる。
事情を話すと、途端に眉間に皺を寄せ、さも気の毒そうに、
「大変でしたねェ」
・・・いやいや、大変じゃなく、どうしたものか、
とりあえずやって来たんだけど、と内心つぶやいたのだが、
「あ、はぁ」と訳の分からない言葉を口ごもりながら、
カウンターへ坐った。

「保証サービスに入っていらっしゃいますか?」と聞かれるので、
「さぁ、分かりません」と情けない返事。
どこまで間抜けなんだ、
とドコモレディは思っているかどうかわからないが、
顔は優しい微笑みを絶やさない。
まるで、マクドナルドで渡されたばかりのコーヒーを
カップごと落として、それの後始末をされている気分。

結果的には、携帯保証で、交換ということになった。

という話を、若い友人の塩田マリにしたら、
「なるほど、やっぱり保証サービスには入っていた方が良いですよね」
ともっともらしく頷いている。
「あたしなんか・・・。IPad・・・。買って3日目にヒビを入れちゃったんです。
 2年間は、分割払い続けなきゃいけないし・・・、
 保証にも入っていなかったんですよね ェ・・・」
「それで、どうしたの? おまえ」
「薄ーい、ほら、引っ越しとかに使うテープがあるじゃないですか、
 あれをベェーと貼っちゃたんですよね・・・。
 あ、でも、いいんです、ちゃんと使えるし」
「・・・」
「でもですね」
「???」
「一ヶ月くらい使っていると、端の方が縮んじゃって、
 白いベタベタのが出てくるんですよねェ・・・」
「で、また、張り替えるのか?」
「はい、そしたら、また、新品です!」
「どこが新品だよ!」
「いや、ほんとですって! まるで新品みたいに綺麗になるんです。
 でも、ちょっと問題 が・・・」
「???」
「何回も張り替えていると、ヒビが広がっているような気がするんです」
それはそうだろう。
こうした、なんだか、訳の分からない会話がこの後も続くのだが、
その続きで、新しいことを聞いた。

「最近、やっと、車のドアミラーを見ることが出来るようになりました!」
「おまえ、今まで見たことなかったの? 免許取って何年になる?」
「はぁ〜、5年になりますが・・・。いつも、助手席にいる人に、
 大声で『そっち見て!! 後ろ、大丈夫?』とか、聞いていたんです」
「ひとりの時は?」
「それが・・・、怖くて基本的にはひとりで乗らないようにしています。
 どうしても乗らなきゃいけないときは、30キロくらいで走るんです」
「じゃあ、煽られるだろ」
「ええ、でも、煽られたら、ブレーキを踏めと教えてもらったから」
「で、踏むの?」
「はい。こないだは高速で踏みました」
「!! ・・・今まで事故は?」
「事故はありませんよォ・・・大丈夫です。でも、車は傷だらけで・・・」
「・・・」
「高速、怖くないのか?」
「そりゃ、怖いですよ! 当たり前じゃないですか! 
 横をビュウンビュウン音を立てて車が追い越していきますもん!」
「あのさ、前に聞いたんだけど・・・」
と、僕は、前々から気になっていたことを聞いた。
「おまえ、左折できないって、ほんと?」
「あらまッ、どこで聞いたんですか? 出来ますよ! 左折くらい! 
 でも、怖いから、たいていは真っ直ぐ走るんです。曲がらないで」
「でも、曲がらなきゃいけない時ってあるだろ?」
「ありますよ、もちろん! でも、ゆっくり曲がれば大丈夫です」
「何キロくらいで?」僕は半分諦めかけたように聞いた。
「15キロかな? 10キロかな」
左折が出来ないということは、つまり、右折なんてもってのほか
・・・なんだと思って、それ以上聞くのを止めました。

・・・でも、彼女はとてもイイ子です、当たり前だけど。

話が逸れてしまいました。

この項、つづく。
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風通信23

2012/11/23(Fri)
風通信 |
ケータイをスマートフォンに換えて3ヵ月経った。
いまだに馴れません。

そもそも、僕は、
ツイッターは言うまでもなく、
フェイスブックもよく分からないし、
情報を即座に検索する必要に迫られたこともなく、
着うたを取り込むことなく、
写メだってほとんど撮ったこともない。
言うなれば、
簡単なメールの連絡と電話機能さえあれば、
それで済んでいたのです。
だから、スマートフォンに換える必然性は
まったくもって、なかったと言って良い。

その僕が、なぜ換えたのか。
それは、
ドコモの夏の新製品の発売広告を見たせいなのです。
携帯の新製品が減って、スマホばかり・・・のように感じられたのだ。
これは、かなりマズイ。。。
新製品がスマホばかりになってしまったとして、
その時点で、乗り換えたとして、
はたして付いていけるだろうかと、ちょっと真剣に悩んだ。
そして、出た結論が、買い換えよう! だった。
まあ、かなりポイントも溜まっていたし、
10年以上の契約期間だし、
経済的負担はそれほど問題はなかろうという判断もあった。
その時点で、
周りのみんなからは「らくらくフォン」した方が良い、
ありがたい忠告をいただいた、が、
しかし、見栄もあったか、なんだか気が進まず、
店頭に行って、今、一番売れている物を下さいと、
思わず言ってしまった。

基本的操作をいろいろ教えてもらって、
ひとまず西新のドコモショップを出た。
一応、ドコモレディに、1回電話をしてもらって、
「こうすれば、出られますから」
「ああ、なるほど、分かりました」という会話がありました。

夏季の休暇中だったし、
水曜劇場の公演はあったものの、
新作ではなく、特別に「小返し」などすることもなく、
劇団員からの連絡もない日々が3日ほど続いた。
その間、一度も触らなかった。
それがいけなかった。
4日目だったか、夜中にスマホがブルブル震えた。
(僕は、基本的に、バイブ機能を使用しています)
見ると、久し振りの東京在住の若い友人からだった。
オオ!と思って、緑色にヒカル受話器マークをタップした。
一度、まだ、ブルブル震えている。
ン? 再び、タップした。
慌てましたねぇ、ほんとに。
電話に出られない!
ダブルでタップしても、3回くらいタップしても、
なおも、震え続けている。
ついに、諦めて、机の上で震え続けるギャラクシーを
ただ呆然と眺めるだけ。
仕方ない、明日ドコモショップへ行ってもう一度習おう。
そう考えて、読書に戻った。
それから、10分後。
再び、同じ人物から電話が鳴った。
ええ、挑戦しましたよ、再び。
でもダメだった。
ああ、ダメだと、思って、
無意識でスッと指を右にスライドさせたら、
もうおわかりと思うが、
ポワーンという感じで、緑色の輪っかが広がり、
「あ、出た!」
「もう、なんで出らんとよ!」
おい、それはないだろう。。。第一声が、それかい!
こっちは、何が何だか分からずにいたのに。
「みんなで飲み会しとっちゃけど、
 話が盛り上がって、久し振りに声を聞こうちゅうことになってネ」
おい、飲み会かい!
しかし、僕は税金と過去の情事の話はしないという紳士だから、
グッと押さえて、それはそれは、で、事情を説明した。
すると、電話の向こうで、馬鹿笑いする声が聞こえるではないか。
何をか言わんや、である。

それから、2日くらいして、
同じヤツから電話があった。出ましたよ、もちろん。
「あ、できるやん!」
おい、それが第一声かい。。。

この項、つづく。
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風通信22

2012/11/19(Mon)
風通信 |
いじ☆かるstudioを使い始めて、かれこれ半年になる。
自分たちで、ピーター・ブルックの言うような何もない空間に
舞台装置を組み、客席を作り、お客さんを迎えた。
少ないときは3人だったかなぁ。。。
スタッフの数の方が多かったように思います。
まあ、ほとんど情宣もしなかったし、それを嘆いているわけじゃない。

ところで、
先日読んだある建築家の本に、
彼が造りたい建築プランが載っていて、
それがなかなか洒落ていて面白かった。

1)キース・ジャレットの音楽スタジオ
・・・すごく整頓されていそうな気がする。
2)ピナ・バウシュのダンススクール
・・・柔らかい肌理の細かな砂が撒いてあるイメージですね。
3)村上春樹の書斎
・・・などなど、それから、
マイケル・ジョーダンのバスケットボール・アリーナ。
マルタ・アルゲリッチのコンサート・ホールと続く。

悪くない趣味である。
村上春樹の書斎は、どうかと思うけど。

書斎と言えば、小澤征爾の書斎は素敵です。
まず、半地下というのがいいし、木々の間から空が見えるのも。
すべての楽譜が収納できる楽譜棚。
そして、もちろんピアノ。

部屋に楽器があるというのは、音楽家じゃなくっていいものですね。
ちなみに、僕の部屋にはBフラットのブルースハープが一個あるだけだ。
それが、机の片隅に転がっている。
僕は二尺×六尺の中国松の集合材を机として使っているわけだが、
使っているスペースは日本国語大辞典がやっと拡げられるくらい。
オーディオコンポとSP。
それに、ポータブルのDVDプレーヤー、それ用のSP。
本棚に入れきれない本が平積みされて・・・。
本もCDもDVDも無限に増殖中です。
それでも、夜中に部屋で
キース・ジャレットの「My Wild Irish Rose」なんかを
しみじみ聴くのは、無上の喜び・・・のような気がする。

さて、今週末に、劇団員の栃原が客演するお芝居がある。
いつ見に行こうかなぁ・・・。
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風通信21

2012/11/19(Mon)
風通信 |
先日のことだが、むかし教えた人たちに会った。
今年で35歳になるらしい。
ヤレヤレ、僕も年を取ったものだと密かに述懐します。

彼らが、17才の時に、
僕は彼らにたくさんの言葉を贈っていたそうだ。
もちろん、僕も若かったころ。

たとえば、こんなの。

××高原の雪を見ながら、僕は考えていました。
雪が雪であり続けるためには、降り続けなくちゃいけない。
雪は地面に落ちて、人の体に落ちて、水となり、解けて流れる。
雪が雪であるためには、解けるより早く降り続けることが必要だ。
それはつらいなぁ。
しかしさッ、きっと僕らだって同じなんだよ。
ぼくが、あなたが、
それぞれ、ぼくであり、あなたであり続けるためには、
いつもdoingなんだな。
ひとつの場所に留まっていては、
ぼくでなくなり、あなたでなくなるのよ。
だから、昨日までの自分である必要はない。
明日のわたしは、今日のわたしと違っていいんだよ、きっと。
恐れることはない、自分がずいぶん変化していることを。
それはきっと、自分が自分でありつづけるための作業なんだ。

どうして、こういう文を書いたか、少し思い出した。けれど・・・
言葉足らずで、我ながら情けない。でもまあ、
それは確かに、ぼくが18年前のある日、書いたものだ。

人生は、哀しくて、恥ずかしいですね。

それでも、アーネスト・ヘミングウェイは
『陽はまた昇る』と書いた。
ヤレヤレである。

今週は、水曜劇場はおやすみです。
それでも、劇団員はそれぞれに忙しい。
ぼくも久々ゆっくり出来るかも。
そうなると、何をしていいのか、分からない。あはは。
再来週からの水曜劇場は、パワーアップしますよぉぉぉぉ。
そして、その次の水曜劇場は新キャストで、ブラボー!
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「巷説 井尻殺人事件」好調です

2012/11/07(Wed)
11月7日で第3回目を迎える「巷説 井尻殺人事件」、書いた本人が言うのも変ですが、なかなかいい仕上がりになってきています。

これは「男」と「女」の芝居ですが、「女」役の亀岡がだいぶ上手くなってる。
特に本番に強いのが亀岡のいいところです。
「男」は今のところ私ですが、今後キャストを変えていくつもり。もちろん「女」も。

11月7日、14日と公演したら1週間お休みをもらって28日から再開する予定です。
たぶんこのお休みの間に台本に若干の書き加えをするかも知れません。
ビフォー、アフターを見ていただきたいですね。

ところで話は変わりますが、田中真紀子文部科学大臣は何を考えているのでしょう?
(岩井)
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今週の水曜劇場は。

2012/11/05(Mon)
11月7日(水)は、

『巷説〜井尻殺人事件』の3回目の上演です。
役者は変わりませんが、若干手直しされよりいい作品になっています。

諸事情により、開演時間が20時30分となっていますが、
ゆっくり食事をしてご来場いただき、存分に笑っていただけたらと思います。

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あわせて、稽古場の写真。
後ろの鏡の表情が違うように見えるのは、わたしだけ... なんちゃって。

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川中
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