ニュース・日記
去年の今日も、同じような日だった。
晴れ渡った空は初夏を予感させるようだった。
静かに、静かに人は去って行ったのだった。
哀しみよりも、
その穏やかさがなによりありがたかった。
今日は鴻巣山の霊園へ。
三十年近く、毎月通っているのに、
今まで一度として気付かなかったことがある。
そこに大好きな花を見つけたのです。
大好きなのに、名前を知らない。
真ん中が黄色で、周りが白い花弁。
花弁の数は多くないから、ヒナギクじゃないだろう。
マーガレットというのかなぁ・・・。
細い茎の上にスッキリと一輪だけ花を付けている。
一本だけ見つけて、視線を上へ移すと、
柔らかな芝生の坂に、
天国からの贈り物のようにいくつも咲いている。
それが、午後の陽射しの中で、
てんでに揺れているのだった。
近くを見ることも大切だけど、
ときとして、人は、
遠くを見つめなきゃ、いけないんだよね。
晴れ渡った空は初夏を予感させるようだった。
静かに、静かに人は去って行ったのだった。
哀しみよりも、
その穏やかさがなによりありがたかった。
今日は鴻巣山の霊園へ。
三十年近く、毎月通っているのに、
今まで一度として気付かなかったことがある。
そこに大好きな花を見つけたのです。
大好きなのに、名前を知らない。
真ん中が黄色で、周りが白い花弁。
花弁の数は多くないから、ヒナギクじゃないだろう。
マーガレットというのかなぁ・・・。
細い茎の上にスッキリと一輪だけ花を付けている。
一本だけ見つけて、視線を上へ移すと、
柔らかな芝生の坂に、
天国からの贈り物のようにいくつも咲いている。
それが、午後の陽射しの中で、
てんでに揺れているのだった。
近くを見ることも大切だけど、
ときとして、人は、
遠くを見つめなきゃ、いけないんだよね。
僕は楽器が弾けない。
学生の頃、
アコースティック・ギターは少し爪弾いたけれど、
わずかなコードと、簡単なアルペジオを覚えただけで、
それ以降、触ってはいない。
一度、ブルースハープをしようかと思って、
とりあえず「C」調のものを一本購入したけれど、
どこかにいってしまった。
何か楽器が出来たら、いいだろうなと思う。
「手風琴」というものがある。
いわゆるアコーディオンですね。
ちなみに、オルガンは「風琴」といいます。
いずれも、いろんな音のする風を作り出して、
それを組み合わせて弾く楽器だ。
その親戚にバンドネオンがあり、その習得の難しさから
「悪魔の楽器」と言われているそうだ。
寺山修司に
「海を知らぬ少女の前に麦藁帽のわれは両手をひろげていたり」
という有名な短歌作品がある。
この少女は、おそらく長期療養中なのだろう。
そして、そのベッドサイドで、不器用な少年は立ち尽くす。
現実の行為というより、イメージの作品のような気がする。
言葉の二律背反ですね。
でも、確かに言葉は全能ではないのだ。
今日のような穏やかな春の日の午後。
空を渡る風を感じながら、
ぼんやりと霞んだ水平線を前にした砂浜で。
缶ビールを片手に、君と座ったままで、
何の役にも立たない、つまらない話をしてみたい。
僕が「手風琴」を弾けたなら、
少女の傍らで、ひとつひとつの音を確かめながら、
言葉にならない言葉で、話していたい。
学生の頃、
アコースティック・ギターは少し爪弾いたけれど、
わずかなコードと、簡単なアルペジオを覚えただけで、
それ以降、触ってはいない。
一度、ブルースハープをしようかと思って、
とりあえず「C」調のものを一本購入したけれど、
どこかにいってしまった。
何か楽器が出来たら、いいだろうなと思う。
「手風琴」というものがある。
いわゆるアコーディオンですね。
ちなみに、オルガンは「風琴」といいます。
いずれも、いろんな音のする風を作り出して、
それを組み合わせて弾く楽器だ。
その親戚にバンドネオンがあり、その習得の難しさから
「悪魔の楽器」と言われているそうだ。
寺山修司に
「海を知らぬ少女の前に麦藁帽のわれは両手をひろげていたり」
という有名な短歌作品がある。
この少女は、おそらく長期療養中なのだろう。
そして、そのベッドサイドで、不器用な少年は立ち尽くす。
現実の行為というより、イメージの作品のような気がする。
言葉の二律背反ですね。
でも、確かに言葉は全能ではないのだ。
今日のような穏やかな春の日の午後。
空を渡る風を感じながら、
ぼんやりと霞んだ水平線を前にした砂浜で。
缶ビールを片手に、君と座ったままで、
何の役にも立たない、つまらない話をしてみたい。
僕が「手風琴」を弾けたなら、
少女の傍らで、ひとつひとつの音を確かめながら、
言葉にならない言葉で、話していたい。
言葉は不自由なものだ。
想いをどれだけ尽くしても、
届かない。届かないどころか、
言葉を尽くせば尽くすほど、
その分だけ、
ますます想いから遠く隔たってゆく。
語り尽くせない。
だから、紋切り型の定型で。
「ご自愛下さい」・・・万感の思いを込めて。
人との出会いも似たようなものかもしれない。
会えば会ったで、会い尽くせない。尽くしきれない。
だから、会わなくてもいい。それどころか、
会わないことの方が、
いま目の前にいることより大事なのだ。
万感の想いを込めて、
ぼくのなかにあなたはいる。
あなたのなかにぼくはいる。
そう信じられるのだから。
想いをどれだけ尽くしても、
届かない。届かないどころか、
言葉を尽くせば尽くすほど、
その分だけ、
ますます想いから遠く隔たってゆく。
語り尽くせない。
だから、紋切り型の定型で。
「ご自愛下さい」・・・万感の思いを込めて。
人との出会いも似たようなものかもしれない。
会えば会ったで、会い尽くせない。尽くしきれない。
だから、会わなくてもいい。それどころか、
会わないことの方が、
いま目の前にいることより大事なのだ。
万感の想いを込めて、
ぼくのなかにあなたはいる。
あなたのなかにぼくはいる。
そう信じられるのだから。