ニュース・日記

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風通信82

2017/03/12(Sun)
風通信 |
今日は3月12日。
昨日は3月11日。
3.11のことは忘れない。
実際にあの震災を体験したわけではないし、
現場に行ったわけでもない。
それのみならず、何の行動も起こしていない。
だから、内なる声としては、
ひどく説得力に欠けることにはなる。
しかし、あの時のリアルタイムの映像は
たぶん、死ぬまで忘れることはないだろう。
以前も書いたことがあるが、
自分の生涯であれほどの惨状を見るとは
思ってもみなかった。

亡くなった方々のご冥福を心から祈りたい。

往々にして自己分析とは的外れになるものだ。
自分に一番遠いのが自分だからね。
そういう意味で、当たってはいないと思うけれど、
僕はかなりポリティカルな人間だと思う。
それは、現実の政治にコミットするということではない。
いや、むしろそうであるからこそ、
現実政治には距離をおくという判断をする。
だから、政治的発言もほとんどしない。

でも、3.11。

進んだとはいえ、6年過ぎて復興にはほど遠い状況だ。
生まれた土地に帰ることのできない人も多い。
それでも、日本という国がここまで内乱も、暴動もなく、
時を重ねているというのは奇跡のような気がする。
このシステム(というか人間性)は世界に誇ってもいいですね。
安倍晋三ていどの愚かな政治家でも宰相を務められるのは、
日本という国のシステムの勝利と言っていいんじゃないかなぁ。

安倍晋三のエクリチュールとは、何か。
世界に嘘をついて、天として恥じることがない。
(この言い方、間違ってますか?)
僕がそれにはじめて気付いたのは、
2020年の東京オリンピックの誘致ためのプレゼンの時だ。
彼は、世界中に向かって、
「福島はアンダー・コンロールされている」と言った。
ものは言いよう、心は在りよう。
どうしても東京にオリンピックを誘致したければ、すればいい。
しかし、言っていいことと悪いことがある。
どのように言うべきか、その知恵もない男が宰相であり、
組織法整備までしてそれをさらに延長しようとする
愚かな集団が支持を集める。
それでも、僕らはここで生きていくしかない。

1940年の幻の東京オリンピックは、
関東大震災からの復興を謳った。
1964年の東京オリンピックは、
焦土と化した国土からの復興を謳った。
そして、2020年の東京オリンピックは、
福島からの復興を謳う。少なくとも、
現実に上映されたプロモーション・ビデオはそうだった。
つまり、福島を利用することで成り立っている。

オリンピックの開催は、国の威信に関わるのだろう。
また、そこで活躍するであろうアスリートの存在は、
人々に同胞としての悦びをもたらすだろう。
そして、必ず政治家は経済効果は何百億と言うだろう。
同調圧力や、権力からの締め付けで
マスコミは自ら検証することもなく、
政治家の言葉をそのまま報道するだろう。

国の在り方は、何にも変わっていない。
それでも、この極東の小さな美しい島国で。
僕らは生きていくんだろう。
今できることは何だろうと思いながら。
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